■なぜジカ熱が問題になっている?

ジカウイルスが羊水や小頭症で死亡した新生児の脳から検出されていることから、ジカ熱と「小頭症」との関連が指摘されています。

 

ブラジルでは、2010年から2014年までの小頭症患者の年間平均発生数が163人でしたが、2015年10月から2016年1月30日までの間に、4,783人の小頭症が疑われる胎児または新生児が報告されています。

 

小頭症とは、胎児および新生児の頭が小さく、脳の発育が遅れる病気です。ジカウイルスが胎児の脳の発育を妨げ、脳を破壊することで、脳が小さくなると考えられています。妊娠初期なら、死産になる可能性もあります。無事に出生しても、早期に死亡したり、発育が遅れてしまう可能性があります。この小頭症に対する治療法はないため、予防が大切になってきます。

 

■妊娠期間において注意すべき時期は?

現時点では、妊娠の初期、中期、後期で感染しても安全な時期は特定されていません。体内で脳機能が形成されていく妊娠初期では、生命維持に必要な脳の発育が阻害され、死産になることもあるとされています。

 

■小頭症のほかにも、ジカ熱における後遺症はないの?

手足の運動神経に炎症が起こって麻痺する「ギランバレー症候群」を発症することも報告されています。このギランバレー症候群は、時間はかかるものの、自然治癒することが多いです。ただし、免疫治療を行っても1年後に20%程度の麻痺や疲れやすいなどの障害を残すことがあります。

 

■乳幼児・高齢者に感染すると…?

ジカ熱は免疫力で自然治癒するのですが、免疫力が低下していると、ウイルスを体内で排除するのに時間がかかり、症状が長く続くことが予想されます。ただ、軽症で済んだ小児の例も報告されていますので、今後の調査が待たれます。とはいえ乳幼児と高齢者については、特に注意しておいたほうがよさそうです。