■(その3)30年後の住まい方をシビアに考えることが重要
「30年後、この家に二人で生活するようになる可能性が大ですが、この家をどのように住みこなしますか?」

 

これは、私が二世帯住宅を設計するときに必ず聞くセリフです。

 

二世帯住宅は、家族構成で一番人数の多いときに手に入れるケースが多く、5年、10年すると両親が他界したり、子供が巣立っていったりと確実に一緒に住む人数が減っていきます。

 

「今では夫婦二人の生活になって、この3ヶ月間2階に上がったことがないの」と足腰が弱ってきた60歳代の女性が私に話をしてくれたことがあります。日本人は特に一度建てた家で一生過ごしたいという価値観が根強くあります。

 

しかし、心理学的に人は3~5年先以上のことを考えることがとても苦手だというデータもあるくらいで、家のように数十年建ち続けているものに対して、30年先までイメージや意図することはとても難しいものなのです。

 

この女性のように、将来、家を持て余してしまうことは日本では普通になっていますが、特に二世帯住宅を考えるときに、先のことを考えずに建ててしまうことは危険です。

 

「夫婦二人の生活になった時にこの家をどのように使うか?」

 

例えば、

 

・子世帯と同居する
・一部を趣味の部屋として活用する
・一部をカフェなど定年後のビジネスと楽しみに出来る場にする
・自分たちは、マンションに引っ越し子供たちに家を譲る

 

など、大枠の方向性で十分ですので、夫婦で話し合っておきましょう。