■「飲む酵素」は間違いだらけ!?
基本的に平和主義な味博士の研究所ですが、中には許容ができないものがあります。その一つが「飲む酵素」! 最近は、食べ物や飲み物から「酵素」を摂って健康やダイエットに役立てようというものが流行っておりますが、科学的な立場からはこの考え方を肯定するのは難しいです。

 

ただダイエットドリンクの一つとして売られているだけであれば良いのですが、「酵素栄養学」について勉強したり、自分で酵素を作るイベントなどに参加する際にはとても注意が必要です。

 

今日は、みなさまに心得てほしい、「飲む酵素」にまつわる誤った知識についてお知らせします。

 

■間違い1:「一生のうちに酵素が作られる回数には限りがある」はウソ
酵素を外部から摂る理由としてしばしば挙げられる論理として、

 

「酵素は細胞の中にある遺伝子の情報が“翻訳”されることで作られますが、人が一生に“翻訳”できる回数は限られています。このため、足りない酵素を外部から摂る必要があるのです」

 

というものがあります。

 

しかし、“翻訳”される回数が限られているという事実はありません。

 

少なくとも、生物学や遺伝関連の教科書にそのような記述はありませんし、そのような現象を発見したという報告はありません。年齢とともに“翻訳”の機能が低下することはありますが、基本的にはどんな年齢の人にも共通して、遺伝子から酵素が作られる時には「この酵素を作れ」というようなシグナルが細胞内で伝達されます。あくまでそうしたシグナルが酵素を作る引き金となるので、シグナルを伝える機能が保たれている限りは、「残り回数0」のようになることはあり得ないのです。

 

もしも病気で特定の酵素が作られなくなった時でさえも、頼るべきは酵素ドリンクではなく、お薬です。