星野リゾートが20%、米系のファンドが80%を保有していた星野リゾートトマムの全株式が、2015年12月1日に中国の商業施設運営会社「上海豫園(よえん)旅游商城」へ183億円で売却されることになった。売却後も運営は星野リゾート、名称も変わらないという。星野リゾートトマムといえば、夏の早朝3日に1回の割合で眺められるという「雲海テラス」が人気。早起きしてゴンドラに乗る人が続出した。

 

北海道の玄関口といえば新千歳空港であるが、昨年は北京・上海と旭川空港を結ぶ定期便も就航、中国人観光客が増加した。中国に限らず、北海道内のホテルには外国資本の流入が激しい。キロロリゾートやルスツリゾートで外資系の高級ホテルが相次ぎオープンするほか、2019年にはニセコ地区でパーク ハイアット(米系)の開業も予定されている。

 

中国人に大人気の北海道。大自然はもちろんであるが、人気映画のロケ地であることや、何よりスキー人気が高まっている点からも、中国人に北海道は魅力的だという。星野リゾートはスキー場経営にも積極的だ。日本人でスキーをやったことはあるがやめている人=休眠層が6割強いるとのデータから、休眠層を復活させたいという戦略をとってきた。そのような観点からも、中国人のスキー人気は功を奏すだろう。それは日本のスキー場の復活も意味する。

 

中国がスキーリゾートを「爆買い」といったイメージであるが、今回の買収は、世界的なスキーリゾートを目指す星野リゾートトマムが、提案している成長戦略への投資という側面もある。大都市部だけでなく、地方へも投資されていくことは観光立国への道にも繋がる。