私のクリニックは脳神経外科を標榜しており、とくに「頭痛」や「めまい」を訴える患者さんをよく診察しています。

 

その患者さんたちの中で、特に最近多いのは、

 

「“なんとなく”頭が重苦しい」
「“なんとなく”クラクラすることが多くなった」

 

というような、「突然」の体調不良というよりも、1週間以上も漫然と続く「なんとなく」の症状を自覚している方々です。

 

そういった症状の多くは、「姿勢」の乱れが原因といえます。

 

診察室に入ってくる時は背中を丸めてトボトボ歩いているような感じで、そして椅子に座っていても猫背でうつむき加減になっています。

 

このようなうつむき加減の姿勢で、首筋にどのくらいの力がかかるかを研究したのが、ニューヨーク脊椎外科リハビリ病院のKenneth K. Hansraj先生。研究結果によると、姿勢よく真っすぐ立ったときには約5kg(10~12ポンド)の重さが頚椎にかかる一方で、30度前のめりになると約14kg(30ポンド)、60度前のめりになると約27kg(60ポンド)の重さになるということがわかりました。

 

Assessment of Stresses in the Cervical Spine Caused by Posture and Position of the Head

 

みなさん、ボウリング玉の重さを思い出してみてください。女性や力の弱い男性の場合、15ポンドのボウリング玉を持ち上げるのもひと苦労ですよね。この研究によれば、たった30度だけでも前のめりになると、あの重い15ポンドのボウリング玉が2つ分、そして60度前のめりになるとさらに2つ分増えて4つ分の重さが、どんどん首筋にのしかかってくるということなのです。