「この人となら二人だけでも、一緒に暮らしていけると思ったから、結婚したよ」

 

妻は私に向かってそう言った。私が最近インタビューした女性たちの共通点を妻に話をしていたときのことだ。ちょっと、びっくりした半面、涙が出そうになったのも事実である。

 

逆に私が結婚を決めた理由。もちろん、いくつかの理由がある。妻の父にプレッシャーをかけられたとか。親しい近所の友人たちが、みんな片付いてしまい、結婚を意識せざる負えなくなったとか。

 

もちろん、結婚している友人たちは、メリットなど全く語らず、デメリットばかり語る。金銭的な面も含めて、自由がなくなったとか。家事をしないと奥さんが怒りまくるとか。経済的にちょっとしんどいのに、妻は働く気が全くないとか。

 

ただこれから結婚したい、もしくはしようと思っている人たちは、既婚者が語るこういったデメリットの話は、話半分に聞いておいた方が良い。確かにデメリットはある。そこは否定できない。しかし、まず間違いなく話を膨らませてオーバーにしている。

 

結婚に対する愚痴や不満の話を面白おかしく語っている人は、ほとんどの場合、結婚生活にそこそこ満足しているのである。本当に深刻な離婚の危機に瀕している場合には、本当に親しい人にしか話さないものだ。男ならなおさらだ。

 

少し、話がそれてしまったけれど、私が結婚を決めた理由は、結局、これしかなかった。

 

「この人を逃したら、私は結婚しない人生を選択することになるだろう」というある種の予感めいたものが、心の底からわいてきたことだった。