お年寄りや妊婦、赤ちゃんを連れた女性への接し方も東西で大きく違う。

 

大阪では、お年寄りや妊婦がいると、我先にと席取りをしたおばちゃんが立ち上がる。多少遠くにいても、「おばちゃん、ここ座り!」「そこのお腹のおっきいねえちゃん、ここにおいで!」と、大声で叫ぶ。下品に見えるだろうが、心温まる光景である。席を譲られた人も、「ありがとうございます」と言って、素直に座る。

 

もし、赤ちゃんが泣いていたら、その母親に「ねえちゃん、それじゃあかんわ。貸してみ!」と、赤ちゃんをあやしてくれたりする。すべての人がそうではないが、よく見かける光景である。

 

東京ではどうか。“近くに”お年寄りや妊婦がいれば、「どうぞ!」と言って席を譲る。実にスマート。だが、「私は年寄りじゃない」と断る人もいる。赤ちゃんが泣いていると、“赤ちゃんは泣くもの”という認識で、知らぬ顔をしている。母親にとってはその方が有り難いかもしれないが。時には、静かにさせろと怒る人もいるようだが、静かにさせるのも母親のマナーなので仕方がない。

 

東京・大阪、どちらが良い悪いではない。マナー・ルールを守りながらも、ドライに個人主義を通す東京人。マナー・ルールは苦手だが、まわりの人のことを考え、おせっかいを焼く大阪人。

 

マナー・ルールも大切。人への思いやりも必要。東京・大阪の良いところを互いが見習えば、温かい社会になるのではないだろうか。