それはやはり、冒頭に記した「世の中にどう思われてるかなど、あまり考えたことがない」。この言葉に集約されているように思います。

 

本来、女優やタレントは、目立ったり、際立ったりしてこそ価値が上がるわけでして、そのためには自身を着飾り、華やかな自分を演出することも必要になってきます。ここぞというスペシャルイベントでは、豪華なドレスやヘアメイクで登場し、ブログやSNSなどでは、自撮り写真をアップして自身をアピールしたりと、様々な話題を振りまいてくれます。

 

ですが、松さんは、スペシャルイベントの場ですら、衣装やヘアスタイルは常に落ち着いたトーンですし、まして、松さんが自撮り写真を投稿するなんてことは想像もつきません。思い切って言うならば、下品なことは絶対にしない、そんなイメージが定着しているのです。そこはやはり、梨園の娘さんであり、持って生まれた気品さゆえ、漂ってくるものなのでしょうか。

 

とはいえ、そういった立場や環境に甘んじない姿勢も彼女の魅力です。実際、ある大物女優さんは「タクシーの数が足りなかった時に、松さんが率先して舞台会場まで歩いて移動していた。育ちの良さがうかがえた」と褒めたたえ、またある俳優さんは「自分の楽屋で出たゴミを、松さんが収集場所まで運んでいる姿がかっこよかった」と評価しているように、松さんの立ち居振る舞いは、その血筋や素性に裏づけられながらも、自身の意志と信念のもとに立脚しているように思います。

 

最近のネットやSNSでは、「自分を見てほしい」「自分を評価してほしい」という承認欲求が目につきやすく、「承認欲求ゼロ」の人物は稀有な存在となってきました。そうした時代に、「承認欲求ゼロ=他人の評価は自身が成し遂げたことについてくる結果」という意志と信念を貫く松さんの品格が、誰も真似することのできない「女優・松たか子」というブランドを築き上げてきたのかもしれません。

 

それを象徴するかのように、先日、美人モデルさんたちと次々と浮き名を流している人気お笑い芸人さんが、あるトーク番組で、「美人だったり魅力的な女の子はいっぱいいるが、結局、理想の女性は松たか子」とコメントしているのを見て、やっぱりそうか、とうなってしまいました。

 

他人からの評価ばかりを気にして承認欲求がはびこる今の時代だからこそ、世間に媚びない唯一無二の「品格美人・松たか子」の魅力は、なおいっそう際立つのかもしれません。