リスナーがリクエストした曲をかけるリクエスト番組なんかは、昔は古い曲や2、3年前の曲やマニアックだけど良い曲などをリクエストしてもなかなか採用してもらえなかったでしょ? 採用されるのはヒットチャートにランクインしている曲ばかり。

 

20曲かかる曲のうちの15~18曲が既にお金の力でかかることになっていた=かけなくてはならなくなっていた曲だったりしたわけです……。つまりはそこに貰ったリクエスト者の名前を当てはめただけ=その人のためだけにかけたわけではない、って構造の番組は過去にはたくさんありました。

 

でも、CDが売れなくなり、プロモーションはネットを使ってという時代に移行し、そういうお金で回す時代も過去の話になっていきましたね。制作費の捻出にはこういう音楽をかけるために投じられたお金も大きかったわけです。

 

また、スマホ時代の到来もラジオに大きな影響があったと思います。今やSNSで、ほったらかしてても開いたらいろんなネット記事が出てくる時代。僕がDJをして番組を作っていた時代は、まだパソコンが強い時代だったから、面白いネタをネットで拾ってきて紹介したりしてたけど、今やスマホ時代、SNS時代になって、朝の通勤時にネットで見た記事をラジオで紹介されても、新鮮さがないよね……。

 

テレビはまだ視覚で演出ができるから、ネット記事とは違う印象を与えられるけど、ラジオはスマホ記事をただ読んで、DJがそれについて意見しただけになってしまいますね……。これだとその記事のコメント欄にDJが書きこむのと大差ない、って僕は思う。

 

FMラジオのリスナーのコアターゲットは営業車や通勤車でラジオを聴く習慣がある30代後半~40代の男性と言われてきましたが、数年前にその辺のリスナー層の聴取率が全国的にガタンと落ちたそうです。僕もデータ上、経験しました。これはスマホという新しいデバイスの普及が大きいと考えています。

 

デバイスと表現しましたが、実際にはスマホという「メディア」の普及という言い方が正しいと思います。過去にこのことは書いたかもしれませんが、僕はラジオというメディアとしての役割にちょっと限界を感じていたところで、番組は終了。僕はラジオ人としてのキャリアを終わりにすることにしました。

 

もう離れて2年ちょっとになりますが、またラジオやって!と社交辞令のように友人から言われることもあります。もちろん、やりたければ、コミュニティFMに自分を売り込むという方策もあるでしょう。

 

でも、僕は過去2年ブランクが空いた時にもコミュニティFMでの復帰は考えなかったし(ゲストとしての出演はありました)、今後もそうするつもりはありません。コミュニティFMでラジオに情熱を燃やせる人が頑張ったら良いと思います。僕は情熱を注ぐことができません。

 

これは大きなラジオ局での仕事を目指し、それを掴んでやってきたというプライドもあります。そんなプライドなんて、捨てちゃいなよ!!って思うかもしれませんが、これは捨ててはいけないものだと思っています(頑張ってらっしゃる方には申し訳ないですが……)。