■「へその緒を切る」ことについて

ネパールでの医療貢献が評価され、アジアのノーベル賞と呼ばれる「ラモン・マグサイサイ賞」を受賞した岩村昇医師が行った活動の1つが、へその緒の切り方の指導です。

 

そもそも、へその緒を切る必要があるのかというと、実は「へその緒を切らない」という考え方もあります。

 

「分娩の直後にへその緒を切るのは、ひどく残酷な行為です。それが赤ちゃんにどれほど破壊的な影響を及ぼすか、想像もつかないほどです。」

 

(『暴力なき出産―バースサイコロジー 子どもは誕生をおぼえている』、F・ルボワイエ著)

 

これは分娩直後の早期臍帯切断への批判ですが、一理はあります。通常は、へその緒を慌てて切る必要はありません。ほ乳類動物は出産時にへその緒がついており、自然に脱落するまでぶら下がっています(新生児蘇生が必要な場合には、臍帯切断が必要になることもあります)。