突然ですが、ボクはウォシュレットなどの温水洗浄便座を愛用しています(※)。普段の勤務先のトイレにはついているのですが、たまに行く当直先の病院にはないことが多く、かなり苦痛です。温水洗浄便座になれちゃうと、すぐお尻が痛くなっちゃうんですよね(汗)。

 

先日、外来が終わって雑談していたら、意外と同僚の温水洗浄便座の使用率が低いことがわかりました。どうやら、衛生面が気になるようです。「知らない人が使ったやつはだめ」「家のトイレだったら良いけど公衆便所はだめ」という意見が多かったです。中には、温水洗浄便座を媒介して菌やウイルスに感染するのではないかと本気で心配している人もいました。

 

では、本当に温水洗浄便座は衛生的ではないのでしょうか?

 

手術の際、未だに消毒は重要なものですが、キレイな水による洗浄も同じく重要なんです。消毒液はそれ自体が組織を痛める可能性があるので、体のどこにでも使えるという訳ではありません。

 

何らかの原因で腸が穿孔して便がお腹の中に漏れてしまった場合も、消毒液で消毒をするのではなく、3Lとか5Lとかそれ以上の大量のキレイな生理食塩水で腹腔内を洗浄するんです。

 

なので、感覚的には万が一、温水洗浄便座のノズルに菌が着いていても、大量の水で流されるので大丈夫なんじゃないかと思うんですよね。まあ、菌がついていたらそれ以前にダメという人も多いと思いますが(笑)。

 

信頼できる医学文献検索サイト「PubMed」で調べてみると、温水洗浄便座(というより、女性器を洗浄するビデ)の使用により、本来膣を酸性に保ち病原菌をブロックしている正常細菌叢が破壊されるというような趣旨の文献はありましたが、温水洗浄便座を介して病原体が感染したというものはみあたりませんでした。