今年で28回目をむかえる『第一生命サラリーマン川柳コンクール』(略して「サラ川」)の優秀作ベスト10が発表された。

 

全国から寄せられた40,138票の中から、サラ川ファン約11万人の厳選なる投票によって選ばれた珠玉の10作品で、今回は原点回帰とも言えるタイプの作品が上位を占めたという。男性が思わず漏らした妻への愚痴、不平不満……。まさにサラリーマン男性の悲哀を詠んだものが多くの共感を集めたようである。そのいくつかを抜粋してみよう。

 

【第1位】
皮下脂肪
資源にできれば
ノーベル賞

 

イソノ家

 

【第2位】
湧きました
妻よりやさしい
風呂の声

 

湘南おじん

 

【第4位】
壁ドンを
妻にやったら
平手打ち

 

若ジイジ

 

【第5位】
記念日に
「今日は何の日?」
「燃えるゴミ!!」

 

FUTA

 

【第7位】
あゝ定年
これから妻が

我が上司

 

呼人

 

私は、このサラリーマン川柳が大好きだ。

 

エッジーな人間を気取ろうとする野心が微塵とも感じられない、なまくら刀で撫でられるような、ほのぼのとした“ひとひねり”がいい。“作者”の真面目さ、誠実さが精選された一文字一文字からじんわりと伝わってくる。なによりも、ラッシュアワーの電車の中や家のトイレやおサボり中の喫茶店などで「う~ん、う~ん」と四苦八苦しながら五・七・五の単語を脳内で切り貼りするお父さんの姿、そして「これだ!」と“名句”を思いついたときのお父さんのしたり顔が明確すぎるくらい絵に浮かんでくるのが楽しくてたまらない。「湘南おじん」「若ジイジ」「呼人(よびと)」……といった俳号もなかなかの味わい深さがあったりする。