「『港区』在住者に不倫をする人が多いのは本当か?」でも少し触れましたが、最近の女性、特に既婚女性たちの「不倫」に対する考え方に変化があるように思います。

 

それは、最近の不倫をしている妻が、一見、夫婦仲も良く、子どもを大切にしているケースが増えてきているということです。このように、不倫の恋愛と家族への愛を“別腹”として考えている妻を「別腹妻」と呼ぶそうです。

 

家庭でよい妻、よい母をしていることでストレスがたまり、そうしたストレス解消のために不倫に走ってしまうケースが少なくありません。また、家庭で妻として、母として一生懸命頑張っていることを夫や子どもたちに認めてもらえない、感謝されない、大切にされないと、「承認欲求」が満たされないことで、認めてくれる誰かを求めて不倫をする、というケースも多くなっていると思います。そして、不倫によって家庭が平和になり、夫婦仲も良くなったと言う妻が少なくないのです。

 

先日、夫婦問題の相談にいらした松下菜々美さん(仮名/37歳・神奈川県)も、いわゆる「別腹妻」の一人なのかもしれません。

 

夫の翔太さん(仮名/40歳)とは、会社の上司の紹介で出会いました。大手金融会社に勤めているという翔太さんは、有名国立大学卒の高学歴、高身長、高収入のエリートでした。一昔前なら「3高」と言われる好条件で、結婚相手としては理想的なお相手でしたから、菜々美さんが結婚を決めるまでに時間はかからなかったようです。翔太さんの仕事関係者を多く招いた盛大な結婚式に、10日間もの海外への新婚旅行と、夢のような新婚生活がスタートしました。

 

亭主関白という言葉がぴったりの翔太さんでしたが、仕事を続けてほしいと言われるままに菜々美さんは仕事を続け、家事にも手を抜かず、一生懸命でした。子ども(長男・5歳)にも恵まれましたが、仕事を辞めてほしいと言われることはなく、菜々美さんは保育園に預けながら、仕事を続けました。

 

仕事を続けてほしい、と言いながら、翔太さんはまったく家事を手伝うこともなく、子育てにもまったく無関心でした。その上、仕事と育児で疲れきっている菜々美さんに労いの言葉や感謝の言葉をかけることさえないそうです。そうした生活が続く中で、菜々美さんは、尊敬する気持ちはあるものの、翔太さんに愛情がないことに気づき、突然、寂しさや不安が襲ってきたと言います。

 

そんなとき、長男が通う保育園で、子どもの友だちのお父さんとの不倫が始まりました。ときどき立ち話をする程度の顔見知りでしたが、子ども同士の仲がよかったこともあり、保育園の帰りにお茶をしたり、夕飯を一緒に食べたりするようにもなり、どんどん親しくなっていきました。