先月策定された少子化対策について、注目のポイントをまとめてFQ JAPAN ONLINEに寄稿したので、読んでみてほしい。

 

目指す方向性としては誰も異論はないと思う。ただ、男性の育休取得率の向上、男性の産休制度の設置、マタハラ・パタハラ対策などについて、国としては号令をかけるだけで、実際にはその実行を企業努力に丸投げしてしまっているように見える態度については、国としていかがなものかと思う。

 

そもそもこれらの対策は、企業による福利厚生的な性格のものではなく、国による社会保障の範疇であるという認識のもとで議論を深めていく必要がある。今回のような方針や数字だけが企業に押し付けられれば、たとえばイクメンになりそうな男性をそもそも雇用しないという動きが強まる可能性だってある。つまり企業へのサポートも必要。

 

今回だけではない。消費税増税分を子育て支援制度の資金として位置づけ、「消費税上げますか、それとも子育て支援諦めますか」のように迫った手口にしても、子供の貧困対策を民間企業からの寄付頼みで進めることにしても、昨今の政府のことの進め方を見ていると、「まず企業がもうからないと子供たちの未来はないよ」という構図を作ろうとしているかのように見える。これでは社会的弱者が、経済優先の施策に反対できなくなる。富める者が十分に富を蓄えて、それがしたたり落ちてくるまで待ちなさいということか。