男性が家事を分担すれば「家事ダン」、育児をちょっとでも手伝えば「イクメン」、ですが、女性がそれらを行うことはそもそも「当然」のこととして取り上げられもしません。むしろきちんと家事や育児をしなければ、さぼっていると言われてしまいます。

 

男性が上手に家事をこなせなくても「まあ、やってくれるだけまし」なんて大目に見てもらえますが、女性がテキパキ家事ができないと「花嫁修業が足りない」と言われてしまいます。これは、「女性が家事や育児をするもの」「女性は家事や育児が得意なはず」という刷り込みが背景に見てとれます。

 

娘が比較的小さめ小さめで成長していることを私が気にしていた時に、「まあ、女の子だからそれほど気にしなくても」とアドバイスをもらったこともありました。女の子だと「小さくてもよい」けど、男の子だと「小さいのは気にすべきこと」なのでしょうか。女の子=小さくてか弱い、男の子=大きくて強いというイメージが背景にあるからこそ出てくる言葉なんだと思います。

 

ジェンダーバイアスが悪いというわけではなく、そのバイアスに気づかないことで「生きづらさ」を感じる人がいるということを理解すべきなんだと思います。

 

私自身も、家のことを夫に任せて働きに出ることに、何だかものすご~く罪悪感を感じて悩んでいた時期がありました。休日には、本当は体を休めたいのに「休みの日くらい自分が家のことをやらないと」なんて思ってしまったり。堂々と、役割分担を逆にすればよいことなのに、なぜか自分が「本来やるべきことをやっていない」気分になるんですよ。

 

しかも、周りからは、夫が家事や育児をしていることをものすごく賞賛されるので、それ自体は感謝すべきことではあるんですが、何だか「専業主婦が家事や育児をしてもこんなに褒めてもらえないだろうにな~」と、モヤッとしたりするわけです。

 

本当の意味のジェンダーフリーというのは、男女のトイレを一緒にしたり、男女が同じところで着替えたりすることではありません。意識の中にある「ジェンダーの壁」をなくすことなんだと思います。