JR以外の私鉄各社でも通勤時の着席サービスは以前から行われてきた。もともとは箱根方面への行楽利用中心だった小田急ロマンスカーを町田に停車させることにより、通勤客の利用を促し、今では新百合ヶ丘あたりの住宅地に停まる列車、さらには地下鉄千代田線に乗り入れるロマンスカーさえある。

 

東武や西武、京成もこうした通勤特急を拡大させているし、東武東上線のTJライナーも特急レベルの座席ではないけれど、着席保証の列車である。いずれにせよ、少々の出費を厭わず安楽に通勤したい人がいるかぎり、こうした列車はまだまだ増えるであろうし、少子高齢化で利用者がこれから減るであろう鉄道会社にとっては利用単価を高めて増収を図るのが賢明ともいえる。

 

■グリーン車導入に5年が必要な訳

 

2両グリーン車を連結するといっても、単に車両を製造すれば済む話ではない。ホームを2両分延ばさなければならないし、それには御茶ノ水駅のように大規模な改良工事が必要にもなる。東京駅での短い折返し時間で、グリーン車の座席転換や最低限の清掃をどうするのか? 課題は山積みで、そのために5年の準備期間が必要なのだろう。そして、それだけの投資をしても充分ペイできるからこそのグリーン車連結だと思われる。

 

中央線へのグリーン車連結で他線への影響はあるのか? 個人的には京王線がどんな対抗策を出してくるか気になっている。関東の大手私鉄でクロスシートが皆無という珍しい私鉄が京王線だ(東急にも東京メトロ南北線にもクロスシートがあるのに……)。商売気を出して、JRのグリーン車に対抗できる着席保証サービスを期待したいのだが、はたしてどうなるか。5年後が楽しみである。