前回お話しした「妻がある日突然いなくなった」というケースとは逆に、「夫から突然、離婚を突きつけられる」といったケースも少なくはありません。

 

女性は男性に比べると、相手のちょっとした変化に気づきやすいものです。夫の服装や髪型といった外見の変化だけでなく、口調や行動の変化などでも、妻は「何かおかしい」といった女の勘が働くものです。最近は仕事を持つ女性も多く、仕事に追われたり、子育てに夢中で夫を気配れなかったりしてる間に「ある日、突然夫から離婚をつきつけられてしまう」ことがあるのです。

 

相談に来られた三上愛美さん(仮名/40歳・茨城県)は、夫の拓未さん(仮名/38歳)から突然「離婚したい」という申し出に本当に驚いているようでした。まったくの寝耳に水で、今でもまだ信じられない、と言います。

 

2人はお互いが会社員だった20代のときに、友人の紹介で知り合い、2年ほど付き合って、愛美さんが30歳のときに結婚しました。お子さんが2人生まれ、しばらくは専業主婦でいた愛美さんが3年ほど前から派遣社員として働き始めました。家事に加えて育児もこなしながら、仕事も頑張ってきました。派遣とはいえ、仕事は大変でしたが、やりがいもあり楽しんでもいました。家庭生活も仕事も充実し、夫婦関係もうまくいっていると思っていました。

 

ところが、結婚して10年が経った昨年になって、拓未さんの様子が変わったことに気づき始めました。いつも家族4人で朝食と夕食をとっていたのに、拓未さんが何かと理由をつけて1人で食事をとる日が増えました。仕事を理由に帰宅時間が遅くなり、ほとんどなかった休日出勤が増えました。「部署が変わったから、仕方がない」という言い訳を信じきっていた訳ではありませんが、日々の雑務に追われ、問いただすことはしませんでした。