神社・仏閣、伝統・文化。そのすべてにおいて、日本を代表する場所として世界中に知れ渡り、なおかつより多くの人に来てもらうために、「おもてなし」を徹底している。さらに、PR技術にも長けており、その魅力を充分過ぎるほど、アピールしている。

 

リニア新幹線の駅として、「奈良」が決定しそうになっているにも関わらず、いまだに「京都」への誘致を諦めていない。この貪欲さが、京都を日本一の観光地に育てたのだろう。

 

十二分に観光資源を持ちながら、“これでもか”と次々に新しい何かを仕掛けてくる。京都の姿勢を奈良は見習うべきである。

 

「奈良はどんなイメージ?」と聞かれて、「鹿と大仏しかいない」と答える人は多い。数多くの観光資源を持っているのに、知られていないのである。

 

「大仏商法」で待っているだけなので、積極的なアピールをしていない。リニア新幹線が止まるようになると、なおさら動かなくなるかもしれない。

 

だが、何も知らない場所に、人は興味を持たないし、「おもてなし」をしてくれない土地に、長く滞在することもない。しかも、「3時間で充分」と聞けば、行く気にもならないだろう。

 

このままでは、奈良はますます観光客が減り、ただ広いだけの平地がある古い土地となってしまう。「街」を形成していることも難しくなるかもしれない。

 

いつまでも、座っているわけにはいかない。立ち上がって、歩き出す刻である。