■専業主婦→パート社員→正社員というキャリアプラン
アベノミクスの一環で配偶者控除の縮小、または撤廃が検討されています。妻が配偶者控除を受けている世帯では「これから自分たちの生活はどうなるんだろう?」と不安に思う気持ちが募っているのではないでしょうか。

 

そんな中、妻が家計を助けるためにパート社員として働き始める、というのは多くの人が考える一つの選択肢でしょう。また、例えば子供が幼稚園や小学校に入るまでは子育てに専念し、高校受験が終わるまではパート社員として働き、一番教育にお金がかかる高校・大学進学時にはしっかり正社員として働いて稼ぎたい、というライフプランも考えられると思います。ただ、一度退職して専業主婦になってしまうと、なかなかこんな希望通りにはいかないと思ってしまう方も多いかもしれません。

 

■パートタイム労働法で開かれている門戸
実は平成20年度から施行されたパートタイム労働法が、このような希望をもつ女性の後押しをしています。この法律はパートタイム社員(有期雇用社員)と正社員(無期雇用社員)の同一労働同一賃金などを謳っていますが、実情とあまりにかけ離れているためか、その多くが「努力義務」にとどまっています。しかし、会社が絶対に実施しなければいけない「義務」もいくつかあるのです。

 

その一つが、会社が正社員雇用をするときに、まず既に働いているパート社員に応募するチャンスを与えなさい、という条文です(改正法第12条)。講じる措置の例としては、以下のようなものがあり、行っていないときちんと実施するように労働基準監督署から指導を受けますし、パート社員が労働基準監督署に相談することもできます。

 

・正社員を募集する場合、その募集内容を既に雇っているパート労働者に周知する。
・正社員のポストを社内公募する場合、既に雇っているパート労働者にも応募する機会を与える。
・パート労働者が正社員へ転換するための試験制度を設けるなど、転換制度を導入する。

 

(厚生労働省ホームページより引用)

 

例えば、パートとして働いている会社が毎年定期採用をしているなら、パート社員も応募できるのです。もちろん、応募したからといって必ず採用されるとは限りませんが、少なくともパート社員に門戸が開かれているということは知っておくべきだと思います。

 

少し前にユニクロを展開するファーストリテイリングがパート社員の正社員雇用を推進すると発表して話題になりましたが、そもそも正社員雇用をするときには現在雇用しているパート社員に正社員を希望するかどうか聞かなくてはいけない、という法律がずいぶん以前からあったのです。

 

さらに、今年4月からはパートタイム労働法が再度改正施行され、一定の条件のもと、パート社員に対し差別的な取扱いをしないよう義務づけられることになっています。