伝説のロックスター、ジョニー大倉さんが亡くなったそうだ。芸能ニュースには鈍感な僕だけど、ジョニーさんの訃報を聞いて、頭が真っ白になってしまった。

 

もう20年以上も前の話になるけれど、僕はジョニーさんのバックバンドで、サックスを担当していた。

 

少年のような人だけに、良くも悪くも忘れられないエピソードは数えきれない。その中でも、一生忘れられないハラハラした思い出を話そうと思う。

 

あれはヨコハマでの公演でのこと。会場は満席、開演時間が迫っているのに、なんと肝心のジョニーさんが現れないのだ。当時は携帯電話なんかなかったから、主催者もジリジリしながら待つしかできなかった。

 

僕たちバックバンドも、謝ってみたり、首をかしげてみたりしながら待ち続けた。5分。10分。そして30分。遂にシビレを切らした主催者側から、「こうなったらとりあえず、バンドだけでもいいから始めてくれ」と要請されてしまい、僕らはジョニーさん不在のままステージに上がるハメになった。

 

必死に演奏したけれど、2曲め、3曲めになるとさすがに客席もざわつき始める。体中が冷や汗でいっぱいになり、6曲めになった時には、あと1曲やったら、全員で逃げようなんて本気で考えるほどだった。