■芸術の定義は、変遷する?

ここで、疑問が浮かんだことがある。たしかに、現代の芸術ではそうかもしれないが、過去の芸術はそれに当てはまるか、ということである。思い出してみれが、写真が発明される以前の絵画や彫刻はすべて写実であった。つまり、現実に見えるように描くことが当たり前であった。

 

そこには、技術が必要であったのは言うまでもない。ということは上記した内容に照らせば、職人ということになる。ダ・ヴィンチもミケランジェロもそうなのか。

 

昔の芸術家は、決まったスポンサー(王、貴族、教会など)がいて注文で作品を制作していたとか。これは職人に近いが、そうとばかりもいえない。何故なら、それが唯一の作品を創る機会であったからである。

 

現代では、個人が勝手に展覧会を開き、値段を付けて売る事も可能だ(売れる保証はないが、お金があれば実現できる)。

 

しかし、過去ではそんなことは出来るはずもなく、貴族や教会という一部特権階級の要望を組み入れなければ作品が制作されることもなかった。したがって、芸術は特権階級のためにあったと言っていいだろう。

 

そういう時代であったとしか言いようがない。そういう意味では、ダ・ヴィンチもミケランジェロも芸術家ではあったが、同時に職人でもあったということだ。

 

したがって、芸術の意味とは時代とともに変遷するに違いない。やや乱暴かもしれないが、そうとしか思えない。決めつけるのは良くないが、曖昧はなおさら良くないはずである。過去と現代では、芸術の意味が違っているのである。たぶん。