■強盗事件で催涙スプレー使用!?
2014年11月14日午前6時50分ごろ、東京駅八重洲中央口付近で会社員の男性2人が2人組の男に背後から羽交い絞めにされて、会社の運用資金の入ったスーツケースを奪われそうになりました。

 

会社員らが抵抗したため、男らは催涙スプレーのようなものを吹き付けて何も取らずに逃走しました。会社員らは目やのどの痛みで病院に搬送され、皮膚炎などの軽傷を負いました。

 

早朝とはいえ、人の多い東京駅でこのような強盗事件が起きるとは……? おそらく現金を持っていることを知られていたとしか考えられませんが、ここでは犯行に使用された催涙スプレーについて注目したいと思います。

 

■本来は防犯護身用の催涙スプレーだが…
暴動や群衆鎮圧用の催涙弾というのもありますが、催涙スプレーは防犯スプレーとも呼ばれ、本来は防犯護身目的のものです。人体に障害が残るおそれや後遺症などはなく、致死性もない、「ノン・リーサル(非殺傷性)」です。目的が護身なので、催涙スプレーはネットなどで一般の人でも購入できます。

 

警察官等は、犯人の逮捕若しくは逃走の防止、自己若しくは他人に対する防護、公務執行に対する抵抗の抑止又は犯罪の制止のため必要であると認める相当な理由のある場合においては、その事態に応じ合理的に必要と判断される限度において、催涙スプレーを相手の顔に向けて使用することができる。

 

という、「警察官等の催涙スプレーの使用に関する規則」が2002年5月に施行されています。

 

スタンガンなどもそうですが、防犯護身用品は襲撃してきた相手に対して、相手の犯行意欲をそぐためのものです。それ以上の犯行をさせないため、相手を行為不能にさせることが目的です。ところが、残念なことに、防犯に使用されたという話は伝わってこず、犯行に使われることばかりが報道されます。

 

スタンガンや催涙スプレーを携行している一般の人は少ないでしょう。むしろ、何か悪いことをしようとしている人が、今回の事件のように強盗に使ったり、夜道で人に噴射したりするなどして、いわば悪用しているのです。一般市民としては、自分で持つことは少ない、すなわち自分が被害に遭うことのほうが可能性としては高いのです。

 

子どもが異物を飲み込んだとか、うっかり劇薬に触れてしまったときなど、緊急の事態にファーストエイド(応急処置法)を知っていれば、痛みを早くやわらげたり、人体への影響を最小限にすることができます。「催涙スプレーを浴びてしまったとき」のファーストエイドも知っておき、あわてずすぐに対処できるように心構えをしておきましょう。