行動が消極的な人は、指示しなければ動かない代わりに、よけいなことをする懸念は少なくてすみます。

 

やるべきことが理解できていないために行動できないことはもちろんありますが、頭は働いていてやるべきことはある程度理解しているものの、慎重になりすぎていて行動できないという部分が数多くあります。行動する後押しをして、それがパターンとして身につけば、その後はある程度自分から行動することができるようになります。

 

一方、自分から積極的に行動するがピントがずれている人は、そもそもやるべきことの理解や結果の想定など、考えていなかったり考え自体が浅いことが多いように感じます。

 

また、何をどこまでするかを周囲から見極めきれないところがあり、上司が気がついた頃には先走って取り返しがつかなくなっていたり、話がおかしな方向に進んでいたりします。途中経過が報告されればよいですが、ピントがずれているので、そのあたりもままなりません。

 

本人は、何が悪いのかを今一つ理解できていないので、何かことが起こるたびに、考え方や行動の仕方をその都度指導するしかありません。また、先回りして行動を止めるようなことも必要になるので、上司も気が気ではありません。

 

前者は考えていること自体はそれほど間違っておらず、本人の意識や自信の問題も大きいので、経験させれば比較的早く解決することがありますが、後者は考え方や方法が間違っている訳ですから、業務能力そのものの問題になります。指導するには当然手間も時間もかかります。

 

日ごろは「なぜ動かない」「なぜ気が利かない」と嘆くことが多いかもしれませんが、これとは正反対の、ピントがずれた積極性を持った人材を扱う方がよほど大変です。人材に関するお悩みの多くは、まだマシな部類なのかもしれません。