法的な、倫理的な部分に触れていなくても、たとえばテレビの前の主婦たちが「ちょっと奥さん、あの子、昔水商売やってたんですって」「あら、不潔! あんなカワイイ顔してるのにねぇ。明日からは違うチャンネルの番組にしようかしら」なんてことになってしまうことが商売上の不利益に直結する。いくら日テレが「職業に貴賤なし」とリベラルな姿勢を示しても、それなりの大勢な視聴者が“職業差別”をしちゃった時点で、もうアウトなのだ。女優やアイドル以上に“公人”として“清廉潔白”を求められるのが女子アナなのである。

 

今回の事件で、あえて日テレサイドの落ち度を挙げるならば、入社試験の前に

 

「ウチは、どんなに短期間でも水商売の経験がある女性をアナウンサー採用するのは難しいので、かならず自己申告をしてください」

 

と明言しなかった点のみだと私は考える。あるいは、最終面接くらいの段階でもっと徹底した身辺調査を行うべきだったのではなかろうか?

 

「職業に貴賎はない」けれど、職業・職種ごとの“事情”というものは、確実にあるのだから。