フィギュアスケートGPシリーズ中国大会。ショートプログラム2位から優勝を狙った羽生結弦選手。フリー演技直前の公開練習の際に、中国の選手と衝突するアクシデントが起きました。

 

衝突した直後顔からリンクに叩き付けられた羽生選手。2分もの間リンクから起き上がれず、頭と顎からは流血していました。リンク外に運ばれた後も、足を引きずっていたことから、足を痛めていることも明らかでした。

 

会場にいた人のみならず、テレビの前で中継を見ている人達の誰もが、羽生選手の身を案じ、棄権した方が良いと思っていたことでしょう。しかし、羽生選手は再びリンクに登場し、フリーの演技を滑りました。

 

コーチのブライアン・オーサー氏が「ヒーローになる必要はない」「身体のことがもっとも大事だ」と羽生選手に伝えながらも、羽生選手は「跳ぶ」と言ってフリーの演技に出たのです。顎には血のにじんだテーピングをし、頭にも大きな包帯が巻かれている状態の中、羽生選手の演技は始まりました。4回転ジャンプは成功させたものの、5回も転倒し演技を終えました。

 

演技を終えてリンク外のウェイティングスペースでは、ほっとした安堵の表情を見せていましたが、点数が表示されて自分が暫定トップであることがわかると号泣して立てなくなってしまいました。それまで心身を気力だけで支えて来ていたのでしょうから、解放されて心身ともに立てなくなってしまったのでしょう。コーチに両脇を抱えられ退場し、その後は車椅子で会場を後にしました。

 

結局、羽生選手の後に滑ったロシアの選手が優勝し、羽生選手は銀メダルとなりました。