Sさん:「まずお前は俺のような強引さがない」

 

ボク:「……」

 

Sさん:「あと経験が少ないからかな、雰囲気がなんだか頼りないんだよ。自信がないっつうかさ」

 

ボク:「……」

 

Sさん:「今回のお客さんは、多少強引でも、グイグイ先導していくようなリーダーシップ溢れる営業マンが良かったんだよ。つまり俺のような人間ってこと」

 

ボク:「雰囲気って……、じゃあいつまでたってもSさんみたいにはなれないってことじゃないですか!? なんか、ここぞとばかりにボクをディスってません(涙)?」

 

Sさん:「違う違う。俺のようになろうとしたって無駄だってこと。俺とお前じゃタイプが最初からまるっきり違うんだ。俺のマネをするより、自分がどんなタイプの人間なのかをよ~く考えておくんだな。そうすればお前のタイプに合うお客さんがどういう人なのかが分かってくるって」

 

ボク:「……自分のタイプですか……。考えたことなかったですね。敵を知るにはまずは自分からってことですか?」

 

Sさん:「そんなところかな? お前は俺にはなれない。だけど俺もお前にはなれないんだよ」

 

ボク:「なるほど! 『みんなちがって、みんないい』(by金子みすず)ですね!」

 

S:「……それは良く知らんけど……」

 

この時の会話をきっかけにして、ボクは今まで自分なりにうまくこなすことができたと思う案件のお客さんのことを思い出してみた。すると、そこにはある共通点があった! 初めて自分自身の「型・タイプ」を、お客さんの目を通して見つめることにしたのだ。

 

それからというもの、自分のタイプを心に留めながら、常にお客さんのことも観察しながら営業を行うことで、Sさんまでとはいかずとも、「このお客さんはいけるんじゃないか!?」と、なんとなく浅いレベルでは認識することが出来るようになった。

 

営業というかお客さんを相手にするビジネスに一番必要なこと、それは徹底的に自己分析を行うこと、これに尽きる。営業のノウハウ本を読むよりは、よっぽど効果的だと今では考えているがどうだろう。