1964年の東京五輪開催に間に合うように直前の9月に浜松町から羽田空港へ向けて走りだした東京モノレールがめでたく開業50周年を迎えた。それを記念して創業当初の塗装をまとった車両をはじめ、歴代のデザインの車両が続々と起点の浜松町駅を発車していったというニュースが流れた。このように、鉄道界では、古い車両を誕生当初の塗装に戻して記念運転をしたり、今ある車両を昔のカラーリングに塗り替えて走らせるといったイベント的な催しが盛んに行われている。

 

こうした塗装は、ひとつには鉄道ファンを呼び寄せるためであろう。そろそろ完全に引退しそうな旧国鉄の車両は、ファンには絶大な人気がある。国鉄が民営化されてJRに代わった当初は、旧弊なイメージを払拭するためもあって、カラーリングを大幅に変更して新車が登場するまでのつなぎとする予定だったのだろう。しかし、堅牢な車体は意外に長持ちして、今なお健在なものも少なからずある。

 

そうした車両をねぎらう意味やファンに注目してもらうために旧国鉄時代の塗装に戻すのがブームのようにもなっている。それが、折からの「昭和ブーム」といった懐古趣味との相乗効果であろうか、鉄道ファンのみならず、多くの人からも注目を浴び、千葉のいすみ鉄道を走っているディーゼル急行列車のように「人気商品」となった例も数多くある。

 

 

変わった塗装で鉄道ファンのみならず世間一般で話題になりやすいのは、アニメ・キャラクター関係のラッピング車両であろう。JR四国のアンパンマン列車、JR西日本境線の「ゲゲゲの鬼太郎」やその仲間を車体に描いた「妖怪列車」、最近では大井川鉄道の蒸気機関車をそっくりトーマスに塗り替えてしまったものが爆発的な人気を博している。