せっかくお手伝いしてあげているのに、ボクに厳しいことを言うんだもん、やる気なくしちゃった~というのが家事ハラと定義した結果の大騒ぎがいまだ続いているようだが、個人的にはこの騒ぎが元祖(?)「家事ハラスメント」を読むきっかけになった。旭化成の発表があった日に即ポチ、早々に読んだのだが、書く機会がなく遅くなった。

 

さて、家事ハラスメントという言葉の始まりがこの本であることはあちこちで書かれてはいるものの、元々、著者の竹信三恵子さんがこの言葉で提起した問題は家庭内での男性と女性の家事の分担の話ではない。

 

家事労働の蔑視、無視、排除などの嫌がらせ(ハラスメント)が社会に敷衍された結果がワーキングプアを生み、待機児童を生み、サービス業のブラック化を生み……と様々な問題の根っことなり、拡大している状況、そして、家事労働を正当に評価し、それを含めた労働のあり方を考えることがこれからの社会や経済を変える可能性があること、そんなことが書かれているのである。

 

それを入口の部分、つまり、家庭内で見えない労働にされているという部分だけで終わらせてしまうと、紹介はしていても言葉を再度矮小化することになる。

 

実際に読んでみると内容は非常に多岐に渡り、いずれも重い。そして、問題は女性のみのものではなく、男性の多くも否応なく同じ生きづらい状況に陥っている。

 

そのうちから、家事労働がいかに貶められ、安く見られているかが伝わる言葉をひとつ。