まったく個人の感覚的な違和感であって、これが正論であるなどと主張するつもりはないのだけど、気持ち悪くてしょうがないので、一応書いておく。共感してくれる人は共感してくれればいいし、違うでしょと思う人は無視していただきたい。

 

家事ハラが話題になっていて、それに付随する議論の中でとっても気になる表現がある。「妻が専業主婦ならともかく、妻もフルタイムで働いているなら夫が家事をするのは当然」「妻が専業主婦ならともかく、妻もフルタイムで働いているなら夫が家事を手伝っている感覚というのはおかしい」というような言い回しだ。そんな議論を見たら、専業主婦の母親たちは「あれ、自分も結構いっぱいいっぱいなんだけど、自分は夫に当然のように家事をするように要求してはいけないのか……」なんて思っちゃうんじゃないか。

 

家事とは、生活するために必要不可欠な営みのこと。一人暮らしなら仕事をしながら一人でやるのが当たり前なわけで、結婚したって、妻が専業主婦だって、基本は自分でできなきゃいけないことであるはずだ。それをたまたまやさしいパートナーが「やってくれる」というのであれば大いに感謝して甘えることはありだとは思うけど、妻が専業主婦だって夫も家事をする、夫が専業主夫だって妻も家事をするというのが前提であるはずだ。いかなる場合も家事そのものを「手伝う」という表現はそぐわない。(逆に、たとえば「洗濯は妻の仕事ね」と一度分担を決めたものを夫が代わりにやるのなら、「手伝う」という表現もおかしくはない。)

 

それなのに、「専業主婦やお気軽なパートなら夫が家事をしないという選択もありなのかもしれないけど、フルタイムのワーキングマザーに家事を押し付けるとはなにごとか」というように聞こえる表現があるのにはちょっと驚く。女性の社会進出とか多様な生き方の実現とかいっている人たちの発言の中にも散見される。「専業主婦の労働を現金化すると1200万円にもなる」などという試算を掲げたり、「外で働くより家で家事と育児をしているほうがよほどストレスフルだ」というようなことをいう一方で、「専業主婦なら家事を全部やっていても文句は言えないけど……」みたいな論調があって、ダブルバインドな気がする。(完全に矛盾しているとまでは言えないんだけど。)