■「家事ハラ」は誰が悪いのか
旭化成ホームズが「家事ハラ」というキーワードを打ち出して、本当の「共働き」家族を考えようというキャンペーン(?)をやっているようです。

 

夫の約7割が妻の「家事ハラ」を経験!? 食器洗い「やり方違う」とダメだし

 

「家事ハラ」とは「やり方が違う」など妻による家事のダメ出し。
調査によると、
・家事を手伝ったことがある夫=93.4%
・「家事ハラ」を受けたことがある=65.9%
・「家事ハラ」によりやる気をなくす夫=89.6%

 

プロモーションビデオ(?)が秀逸。
まさに「あるある」。
世の夫たちの溜飲を下げることでしょう。

 

 

たしかに妻の余計なひと言が家事や育児をしようとする夫のやる気を損なうことはありますし、そういう余計なひと言をいってしまうという行為自体はよろしくありません。
しかし、「こんなことをいわれるからやる気をなくすんだよ」と妻のせいにしておしまいというのは大人げありません。

 

昨年「産後クライシス」騒動で、夫の理解がないから妻が産後クライシスになるみたいな短絡的な解釈が広まってしまいました。
そのときに私が危惧したのは、夫婦間の対立構造が深まってしまうことでした。
相手がこちらの思い通りに動いてくれないからと失望して、怒り、それを相手のせいにするというのは大変大人げのないことです。
相手に期待して、その結果に一喜一憂するということは、自分の感情を相手に預けてしまっているということです。
自分の感情を相手に依存してしまっているということです。
自律的ではありません。

 

一方がそういう態度になってしまうと、よほど意識的に振る舞わない限り、相手方も同じようなレベルに引きずり込まれてしまいます。
結局お互いに相手のいたらない部分を非難するようになるのです。
ですから、「産後クライシス」で一方的に妻が夫を非難するような構図が強まれば強まるほど、夫から妻への逆襲がそのうち始まるだろうと予測していました。
そのカウンラーパンチとして今回「家事ハラ」が登場したようにも思えます。

 

NHKがあおった「産後クライシス」騒動には、「夫たち」という目に見えない集合体に対し、社会正義の名のもとに、よってたかって攻撃を加えるような様相がありました。
あれでは対立構造こそ深まれど、相互理解が深まることはありません。
ただし、今回の「家事ハラ」キャンペーンは、「笑い」の要素があることが救いです。
「笑い」には、対立構造を弱め、相互理解をもたらす作用がありますから。
今回のことを契機に、夫婦の相互理解が深まるように流れが変わればいいなと思います。