「SMAPって6人だったんですか?」

 

若い人と会話をするとびっくりされることがある。こちらも同様に「森くんを知らないのか!」と驚いてしまう。振り返ってみれば引退からもう18年が経つ、知らない世代が出てくるのも無理はない。

 

SMAPにはかつて森且行(もり・かつゆき)というメンバーが所属していた。デビュー以前から木村拓哉と共にグループの人気を牽引してきたが、1996年8年間の芸能生活に終止符を打った。芸能界を引退してオートレースの道を選んだ。

 

先日、川口のオートレース場で行われた「G2川口記念」の優勝戦で快勝したという記事を目にした。いまなお現役で、名実ともに認められるレーサーに成長しているようだ。22歳で引退した彼も今年で40歳。アイドルよりも長くレーサー人生を送る森且行のこれまでを振り返ってみた。

 

■トップアイドルからの引退

森はSMAPの前身・スケートボーイズからのメンバーで、SMAPの中ではお笑い担当の中居がいて、木村と森がカッコいいモテ系のポジションだった。178cmの長身で、長いまつげと黒くて大きな瞳。さわやかな笑顔が印象的だった。

 

料理が得意で、番組で紹介したオムライスのレシピは、私もいまだに実践している。ケチャップライスの隠し味に、大さじ一杯のマヨネーズを入れると味がマイルドになって美味しいのだ。クールなキャラを演じることもなく、下ネタを言って笑いをとるなど、いつも自然体なアイドルだった。

 

1996年ゴールデン枠で初のレギュラー『SMAP×SMAP』(フジテレビ系/現在放送中)がスタートした2ヶ月後に引退。ラストライブでは森がセレクトしたメドレーを披露し、最後の『BEST FRIEND』ではメンバーが涙した。特に中居は号泣して挨拶もできないくらいに泣いていた。

 

「ファンのみなさん、本当に8年間、SMAPでやってこれたのは、ファンのおかげだと思います。(中略)今まで身につけてきたことを無駄にはしません。必ず、必ずトップに立って頑張っていきたいと思います。どうもありがとうございました」

 

二足のわらじをはかなかったところは男らしい決断でも、アイドルの座を捨ててまで進むことを理解できずに混乱した。もう6人のSMAPを見ることはないのかと、寂しくなったことを覚えている。

 

■SMAP全員で断髪式

2014年4月17日放送の『ナカイの窓』(日本テレビ系)では、中居が当時の様子を告白した。

 

「SMAPに森君って言うコが昔いて、オートレーサーになるっていって、きっぱりやめちゃったからね。(中略)最後かな、5月いっぱいまでがジャニーズの契約で。5月31日に全員あつまって森君家行って。12時をまたいで、『これで一般人ですよ』ってときにおめでとうって。森君がバリカン持ってきて『俺もう髪の毛いらないから、みんなで切って』って風呂場で切って」

 

SMAP全員で断髪式を行ったことを告白した。これまで“封印”と呼ぶほどに映像も流れず、森について語ることもなかっただけに月日が経っていても胸が熱くなった。こうした発言ができるのは中居の特権でもあるけれど、これまで森が築いてきた実績があるからこそのことだと思う。