でも、その百戦錬磨の先生たちの斜め上を、スマホは走ったんだと思う。手のひらサイズのコンピュータは、賢い子たちにとってあらゆる興味と欲望を満たしてくれる魔法の箱だ。知的好奇心が高いほど、そしてリテラシーが高いほど、スマホは本当の意味でどんどん面白くなる。現実の教室の中よりも、彼らの脳内の世界は遥かに広く、時空も超えて、人や情報とカンタンにつながれる。名門校の先生たちが危機感を覚えたのは、リアルな世界で起こっていることには目もくれずにスマホに熱中する10代少年少女たちの「別次元度」だったんじゃないかな。「これは異常事態だ」「依存だ」と感じさせるほどの熱中ぶりに、オトナたちが怖くなったんじゃないかな。

 

でも、本当にそれは「異常事態」で「依存」なんだろうか。都立高校の生徒たちを対象とした実態調査では、高校生の4割がスマホで睡眠時間が減ったと言っているのだそうだ。1日平均4時間も吸いとられるんだってさ。ジョブズは大変なオモチャを作ったもんだよ。だけど、若くて賢いキミらの貴重な4時間は、スマホに捧げてる場合じゃない。そんなのは凡人に任せておきゃいい。「依存」なんてダサい状況にいる自分のカッコ悪い姿を、賢いキミの美意識は許せるのか?

 

道具に使われるなよ、道具は使うもんだろ。さっさとそのスマホを手から離して、やることやろうよ。日本を背負える賢いキミたちは、ジョブズの遥か先へ行ってやろうぜ。