インターネットの仲介サイト経由でベビーシッターに預けられた2歳の男児が、遺体で発見されるという痛ましい事件を期に、ベビーシッターへの関心が集まりました。厚生労働省はベビーシッターなどを利用する際の注意点をまとめ、ホームページに掲載。また、インターネットの仲介業者の実態調査に乗り出す方針も示しました。

 

家族のあり方や働きかたのスタイルが多様化するなか、子どもの預け先をどう選び、どのようにつきあっていけばいいのでしょうか。All About「子育て」ガイドの猪熊弘子さんに伺いました。

 

「今回の事件では、子どもをベビーシッターに預ける過程で、インターネットの仲介サイトが使われたという点も注目されました。でも、じつは10年ほど前から『預けたい人』と『預かりたい人』を募集する掲示板サイトはすでにあったのです。私自身も経験がありますが、仕事や何らかの事情で子どもを預けなければいけない親は預け先を見つけるのに必死です。インターネットで情報収集しようとするのも、さほど珍しい話ではありません」

 

ベビーシッターはとくに資格がなくても子どもを預かることができ、派遣や斡旋、フリーランスのシッターがサイトなどを利用して開業するなど、さまざまな形態があります。実情の把握は難しく、今回の事件をきっかけに、規制を求める声も高まっているようです。

 

「認可保育園の場合、国家資格を持つ保育士が子どもたちを預かるのが基本。また、施設の広さや保育士の職員数、給食設備などについても国が定めた設置基準があります。認可外の保育施設でも、5人以上を預かる施設には届け出の必要がありますが、ベビーシッターの場合は、こうした基準や制度が一切ありません」

 

法的な規制や明確なサービス基準がないとなると、よく知らない人が安全な預け先を探すのは難しいかもしれません。何か手立てはあるのでしょうか。

 

「よくわからない人は、公益社団法人全国保育サービス協会(旧・社団法人全国ベビーシッター協会)に加盟している企業から派遣してもらうのがひとつの方法です。この協会では、民間資格ではありますが、ベビーシッターとして必要な専門知識及び技術があると認定する制度も推進しています。入会料や年会費などがかかり、高価ではありますが、とりあえず協会に所属している企業であれば、一定以上の“意識の高さ”を持ち合わせているという判断基準にはなります」