新年から東京新聞朝刊で「1964年に生まれて」という連載が始まっている。その2回目がドイツの下着メーカー、トリンプの日本上陸だった。記事によると、当時、下着は肌を保護すれば良いだけのものであり、20代前半でも1割、40代後半になると4人に3人がブラを持っていなかったという。

 

今では信じられない普及率だが、考えてみれば、私が20代半ばくらいの時代でも、胸は強調するようなものという雰囲気ではなかった。そんなことを覚えているのは、ちょうど、その頃の一時期、私は編集だけでなく、企業のイベントなどの仕事もしており、そのひとつに京都にある下着メーカーのブラがあったからである。

 

その時のイベントのコピーが「バストの上の無重力」。ワイヤー入りのブラは窮屈というイメージのあった当時、いやいや、そんなことないよ、軽やかなつけ心地だよということが言いたいコピーだった。その、1980年代には日本女性の半数以上はAカップ。

 

しかし、メーカーの人は、これは本来の姿ではない、きちんとしたブラをつければもっと変わるはずと言っていたのを今も覚えている。実際、前出のトリンプの調査によれば、1992年にはBカップが中心となり、今ではCが過半を占めているそうだ。ということは、30年ほどで大幅アップしたわけで、それはまた、女性の社会的な意味合いの向上ともリンクしていると記事は語る。