高速乗り合いバス、運賃や便数設定柔軟に 格安ツアーバスへの巻き返し図る

高速バスの競争が激化している。路線バスの位置づけで国土交通省の規制がある電鉄系の高速乗り合いバスに対し、旅行業者の貸し切りのため運賃設定の規制がない高速ツアーバスが台頭していた。高速ツアーバスは4月に群馬県の関越自動車道で46人が死傷した事故を起こして安全性が問題となり、規制の強化で高速乗り合いバスへの移行が決定。一方、高速乗り合いバスは増便や運賃値下げなどの自由度が拡大した。従来型の高速ツアーバスは姿を消すが、価格や便数で選択肢が増える高速乗り合いバスの登場で利便性が向上しそうだ。

(2012年12月8日・産経新聞)

 

新潟県・燕三条に行くのに、高速バスに乗った。発着所に行き、まず驚いたのは待合スペースの混雑ぶり。若い子が多いのかと思ったら、スーツ姿のおじさんもちらほら。女の子もたくさんいた。何人かでワイワイキャッキャッとはしゃいでいる女子旅グループもいれば、一人静かに本を読んでいる子もいる。想像以上に多い。

 

高速バスは値段も安いし、案外快適。でも、見知らぬおじさんと隣り合わせる億劫さもあれば、いびきがうるさくて眠れない可能性もある。女性専用バスを利用する手はあるけれど、その場合、値段の安さというメリットが薄くなる(女性専用バスは料金が割高)。

 

どんなシチュエーションで、女の子たちは高速バスを使うのか。周囲に聞いてみると、多かったのは次の3つ

 

■車移動のほうがラクだけれど、車がないとき
友達とスキーやスノボに行きたいけれど、車が確保できないとき、浮上してくるのが高速バスという選択肢。レンタカーを借りる手もあるけれど、日頃運転し慣れない人の雪道運転はこわい。電車移動だと、結局現地でバスなどに乗り継ぐことになるので、ならば、直行してくれるスキーツアーバスに乗りたいというわけだ。

 

■日帰りでめいっぱい遊びたいとき
夜のうちに移動しておいて、早朝からまるまる1日、めいっぱい遊ぶというパターン。友達同士で誘い合って、ディズニーランドやディズニーシーに遊びに行くという人が多かった。彼氏と一緒に行くというよりは、女友達同士のイメージ。彼氏との旅行だと、「メイクをどうしよう……」「すっぴんを見せたくない」とためらう女子も多いよう。

 

■遠距離恋愛の彼に会いに行く
頻繁に高速バスを利用しているという女子の利用目的で多かったのがこれ。交通費が安くあがれば、その分、会う回数も増やせるし、前日の夜のうちに移動しておけば、その分長く一緒に過ごせる。今回話を聞いた子の中では、お互いに行き来するというより、彼女のほうが会いに行くケースがほとんど。「私のほうが確実に早く仕事をあがれるので乗り遅れる心配がない」(28歳)、「彼は車酔いするので(笑)」(26歳)など、理由はさまざまだが、いずれにしてもどの子もけなげ、かつ、合理的。

 

高速バスに乗るのは、あくまでも便利だから。バス自体にさほど思い入れはない。でも、渋々イヤイヤ乗っているわけではなく、今選べる中での最適解としての選択。あっけらかんと腹をくくれる。それは、これぞと思った相手をがっちりつかまえる決定力につながりそうだ。