私が運営する「パパの悩み相談横丁」に寄せられるパパからの悩みの9割は夫婦関係。

パパもママを思いやらなければいけないことはわかっているのだ。

しかし、多くのパパは、「家事をやっても育児をしても、やってもやっても認めてもらえない」「いわたりやねぎらいが大切と聞いて、実行してみても、効果は限定的」と嘆く。

「やり方が悪いのでは?」という指摘もあるだろうが、そうも言い切れない。

産後クライシスに突入してしまっている妻は、どうしても夫のあらをみつけてしまうのだ。

脱ぎっぱなしはやめようとか、お酒飲んで帰るのはやめようとか、どんなに気を付けていたって、最後は「体臭が気に食わない」とかいわれて、八つ当たりされた事例もある。

やってもやっても認められず、八つ当たりされ、限界になって、他人に相談したときに、「奥さん大変なんだから、あなたが受け止めなきゃ」ともっともらしいことを言われて、孤立無援と感じるパパも多い。そういうパパが私のところに相談を寄せる。

 

「産後クライシスは、どうやら、育児や家事をがんばったり、敏感に妻を思いやったりしていれば回避できるものでもない」と私が考えるようになったのは、このためだ。

大変残念だが、あの本に書かれていることをすべてやっても、多分、産後クライシスに陥っている夫婦の状態はそれほど変わらない。回避できない。

問題はそんなに単純じゃない。

 

たとえば風邪をひいたときに発熱するのには意味がある。
体温を高くして、抵抗力を高めるのだ。
しかし発熱という現象だけを捉え、それを悪いものだと思い込み、対症療法的に解熱剤を飲むようなことをしてしまうと、本来的にはよくない。
また最初から抗生物質に頼ってしまうと免疫がつくられない。

同様に、産後クライシスを回避するために、たとえば夫が、妻を、腫れ物に触るような扱いをして、その場しのぎ的にご機嫌をとるというのも対症療法的だ。いつまでも効果は持続しない。
夫が無理をして、「都合のいい夫」を演じていれば、たしかに産後クライシスという「発熱」は一時的にはおさまるだろう。
しかし、それでは免疫がつくられない。
問題を先送りしているだけだ。

のちのち、かなりの確率で「熱」がぶり返すことになるだろう。

子どもの反抗期・独立、妻の職場復帰、夫の転職、セックスレス、病気やケガ、退職など、再び家族システムが揺らぐときに……。