そのうえで、ではどうすればいいのか。

ここで心理学の家族システム論的な考え方を紹介したい。

詳しく書くと、専門用語だらけで難解になるので、ここでは平易な言葉だけを使う。

背景理論を知りたい場合は「心理学的に見た産後クライシス」のほうを読んでいただきたい。

 

家族システム論的にとらえれば、産後クライシスというような現象は、夫の無神経というような局所的な不都合から生じるものではなく、実はもっと構造的な問題であるといえる。

「気付かない夫が悪い」というようなレベルの話に矮小化してしまえば、ますます家族の機能不全が増える。

冒頭の書籍を読んで、そのミスリードが非常に気になった。

 

産後クライシスは、思春期の子どもの反抗期のようなもの。
起こる現象だけを表面的に見れば、やっかいに見えるが、それにはちゃんと意味があり、成長のために必要なもの。
夫婦の成長のために欠かせない発達段階のひとつといえる。

 

あるいは風邪にたとえてもいい。
産後クライシスは、夫婦関係の変化によって引き起こされる風邪のようなもの。
子どもができることによって、夫婦関係は、ふたりきりのときの関係性からは当然変わらなければならない。
季節の変わり目に風邪を引きやすいように、ふたりの関係性が変化するときには人間関係も風邪をひく。
たしかに風邪もこじらせれば死にいたる。
しかしほとんどのひとたちはそれを何とか乗り越える。

そして免疫を身につける。