今回の件では「吟醸酒」に「規格外米」を使ったとあります。これはもちろんいけません。特定名称酒を名乗るためには、お米もしっかりといいものを使わなければならないのです。

 

もちろんこれらのお酒が、「普通酒」表記だったら問題がありません。例えばわざと等外米を使って作る「普通酒」もいくつかあります。お酒を造るのに最も適していると言われている山田錦の等外米を使い、純米酒と同じ造り方をする。でも等外米だから「純米酒」とは名乗れず、「普通酒」になる。値段は安く、とても美味しい。というわけです。そういう真面目な表記をしている蔵元さんはたくさんあるのです。

 

 さて、長々と語ってきましたがまとめましょう。今回の富久娘酒造のやったことで一番悪いのは「偽装表記」です。本来ならば「本醸造」や「普通酒」と表記されるべきお酒が「純米酒」とつけられていたり、同じく「普通酒」となるものが「吟醸酒」となっていたわけです。これはいけません。回収対象となっている商品が49品目となっていることから、ちょっとやそっとのミスとして言い訳が立つ物では無いと思います。

http://www.oenon.jp/news/2013/20131111_1342.html

 

このリストを見ると、本醸造から吟醸まで多岐にわたって回収対象になっています。おそらくはほとんどが規格外米を使ってコストダウンを図りながらお酒を造っていたのではないでしょうか。また、「純米酒 辛口パック」「純米酒 甘口パック」といった味の違いは、同じ純米酒で醸造アルコールの多寡で味を調整していたのかもしれません。まあ、この辺は全部推測になりますが。いずれにしても、4〜5年やっていたということなので、故意にやったのだと思います。非常に残念です。