さてもうひとつ、富久娘酒造でやったことで問題になっていることがあります。

 

「吟醸酒に規格外の米を使用する」

 

これもいけません。ここについて詳しい記事を探してみると、同じく神戸新聞の別記事でこんな風に書かれていました。

 

吟醸酒や純米酒、本醸造酒といった「特定名称酒」は、3等以上に格付けされた米を使うことが定められているが、同社は、普通酒向けの米と3等以上の米を混ぜていた。
神戸新聞の記事より)

 

ここで言われている3等とか、ちょっとわかりづらいですよね。お米は品質によって等級が定められます。普通のお米の場合は1等から3等までと規格外なのですが、お酒造りに使われる醸造用玄米では特上、特等、1等、2等、3等とさらに細かく別れています。

 

ポイントになるのは「整粒割合」です。これは、玄米の中に入っている欠け米、割れ米とかを取り除いたもの、ようは製品として使える部分ですね。これが全体の何%であるのかが品質に大きく影響するというわけです。

 

通常のお米の基準は以下の通りであるのに対して

 

1等米は整粒割合が70%以上、水分含有15%以下、死米や異物混入などが15%以下
2等米は整粒割合が60%以上、水分含有15%以下、死米や異物混入などが20%以下
3等米は整粒割合が45%以上、水分含有15%以下、死米や異物混入などが30%以下

 

醸造用玄米はさらに細かくなっています。

 

特上米は整粒割合が90%以上、水分含有15%以下、死米や異物混入などが5%以下
特等米は整粒割合が80%以上、水分含有15%以下、死米や異物混入などが10%以下
1等米は整粒割合が70%以上、水分含有15%以下、死米や異物混入などが15%以下
2等米は整粒割合が60%以上、水分含有15%以下、死米や異物混入などが20%以下
3等米は整粒割合が45%以上、水分含有15%以下、死米や異物混入などが30%以下

 

さらに、これらの等級の条件を満たしていなくて、異種穀粒及び異物が50%以上混入していないものが「規格外米」となります。この規格外米はお煎餅の原料になったりするのですね。だから「加工用」となるわけです。