ニュースやネットで批判され、社会的制裁を加えられた人もいるのに、バカな行為を自ら晒すツイートがどうして繰り返されるのか…。連日の報道にイライラしながら、私もそう感じていました。でも今は、違う風に考えるようになりました。単に模倣犯が続いている訳ではなく、育った環境の違いが大きな要因。今のままでは“バカ晒し”はずっと繰り返されるのではないかと。なぜなら、われわれ大人の“前提”と、生まれた時からネットに触れてきたデジタルネイティブな若者の“前提”は異なっているのです。

 

大人ならウェブや新聞、テレビなどでニュースをチェックするのが習慣になっていると思いますが、学生時代って頻繁にニュースを見てましたか?意識高い系の学生なら日本経済新聞の隅々までチェックしていたかと思いますが、それ以外の人は、テレビでもニュースを見ることは稀だったのではないでしょうか。それはインターネットが発展した現在でも同じで、ウェブサイトは見るとしてもニュースに触れる機会は、大人が想像するほど多くないのではないかと。それが最初の“前提の違い”です。

 

さらに大きな“前提の違い”は、コミュニティの在り方です。デジタルネイティブやネットネイティブと言われる若者にとって、ツイッターやラインは当たり前に存在しているツール。ただし、きちんと使いこなしている訳ではないんです。内輪同士でコミュニケーションを深めるツールとして使っているだけであって、それが世間や世界に繋がっているということは意識していないのでしょう。当たり前にあるものだからこそ、きちんとした知識もないまま日常的に使用しているのです。

 

内輪同士のコミュニケーション手段であるだけでなく、それが継続しているという点も大人と若者の“前提の違い”と言えそうです。つまり、小学校や中学校の同級生と、高校生や大学生になっても常に繋がっている状態なんです。われわれ大人のように、たまに会う同級生とは心地良い距離感が保てると思います。でもそれが日常に組み込まれ、過去の関係性が途切れることのない状態であれば、そこは言わば“新しいムラ社会”。そこから弾かれて村八分になることを怖れ、何かと気を使わなければならなくなります。