これ、ぼっち席って言うんですね、初耳でした。

 

京都大学の食堂には、学生が一人でも周りを気にせず食事がとれるようにと、テーブル中央にパーティションを設けた一人用の席(通称ぼっち席)が導入され、話題となっているようです。
京大食堂「ぼっち席」は現代の救世主?

 

この記事を読んだとき、「典型的な集団主義社会の象徴だなぁ」とまず感じました。皆さんも小耳に挟んだことがあるかと推測しますが、日本は農耕文化を元に作り上げられた集団主義社会。それに対して狩猟が生活の基礎にあったヨーロッパでは、個人主義の人間が一般的に多数を占めると言われています。

 

確かにウィーンで暮らしていると、一人ご飯などイロハのイ、クリスマスに一人でドレスアップしてディナーに現れる老婦人や、老舗カフェで本や新聞を片手に何時間も一人で過ごすお客など至極普通。それどころか一人旅行や一人ヌーディストビーチなども日常的に見聞きする行為です。集団に属していたいという願望よりも、自分自身が何をしたいかを優先させるとこうなるので、集団主義の骨頂、“連れション現象”はあまり耳にしたことがありません。

 

ウィーンで仕事の合間によく利用するセルフサービスのレストランがあるのですが、そこも一人ランチのお客が半数以上。店内のテーブル配置をよくよく観察すると、グループで座れるようなソファ形式のラウンジコーナーと、お一人様の大きなテーブル席とにエリアが分かれています。

 

そしてテーブル席では、一人ご飯でも眼前のゲストの存在を気にせずに済むようにとの配慮からか、テーブル中央にはお洒落な観葉植物が一列に植え込まれています。京大食堂も壁で仕切るなんて露骨なことはせずに、こうやってさり気なく視界を遮蔽する方策を考えれば、「ぼっち席」なんて悪意のあるニックネームを付けられずに済んだと思うんですけどね。