社員がイヤホンをしていても違和感がない職場、それはかなりおっしゃれーな職場だと思う。灰色のデスクがシマごとにぴっちりと並んでいるような、よくある日本の会社の風景に、スーツを着た社員が書類を持ちながら、イヤホンをして歩いている姿は、とてつもなく似合わない。

 

イヤホンをした社員が歩いていそうな職場は、職場内にこじゃれたキッチンとカウンターがあって、その近くのオープンスペースで商談が出来てしまいそうなデザインスタジオとか、自分の机が決まっていないフリーアドレス制のちょいと進んだ感じの企画会社とか、そこはかとなく、おしゃれで自由な雰囲気が漂っている職場である。

 

万が一、銀行や市役所なんかで、「自由闊達な雰囲気づくりのため、社員は仕事中音楽を聞いてよし!」となったとしても、全く羨ましく思えない。おそらくそれは、イヤホンをつけて音楽を聞くという行為に対して、職場全体から「無理している感、似合っていない感」がビシビシ感じられるからだと思う。

 

本当は仕事中に音楽なんて聞きたくないでしょ?イヤホンなんか邪魔なだけでしょ?無理して音楽なんか聞かなくていいんだよ!と、思わせてしまうようなしっかりした職場イメージの場所では、イヤホンで音楽を聞くのは難しい。

 

そう思うと、マスクや冷却シートなど、比較的おしゃれじゃない商品を売っている私の会社も、イヤホン音楽を実行するには難しい。

 

ざっと思い当たるところを羅列してみたが、まだ、他にも「イヤホンをして音楽を楽しめる社員、職場」には、必要な条件があるように思う。「イヤホンをして音楽を楽しみながら仕事をする」までの道のりは、私にとって果てしなく遠い。

 

イヤホンをして音楽を楽しみながら、おしゃれに仕事が出来る資格がある人は、どんどんその道を極めて欲しいし、私の分まで限られた特権を存分に楽しんで欲しいと切に思う。