少子化対策は日本の将来を左右する大きな課題であり、その原因の1つである未婚化、非婚化について、日本食研が積極的に社内結婚を推奨し、社内制度としてバックアップしていることが話題になっている。この試みは、一見、素晴らしく見えるものの、手放しで歓迎するわけにはいかない。

 

報道によれば、今年5月末時点で、現役グループ社員の既婚者2036人のうち、社内結婚組は254組の508人で、4人に1人が社内で結ばれているとのこと。しかし、一定の集団の中で、結婚を推奨することは、多くの場合、次、次々世代に、有害事象が生じることがわかっている。現世代にとって良い点があるだけなのだ。

 

日本では縄文時代から、結婚相手を自らの集落以外に求め、祭りが出会いの場であった。現代のアマゾン原住民の部落でも、同じことが行われている。集落や部族の長老は、ほんの60年間ほど、その集団の家系歴と、孫、ひ孫の世代を見ることで、限られた集団の結婚で、何が起きるかを経験できた。

 

すべての生物において本能的に行われていることであるが、人間は経験から学習し、後の世代に伝えることができる。自分たちの子孫を繁栄させるためには、別集団の血(ここでいう“血”とは、純粋な意味での血だけではない)を入れることが必要不可欠であることを知っていたのである。