人生における「最初の晴れ舞台」はいつだったのか、と突然考えてみる。
自分の場合は、おそらく保育園の時の竹馬競走。一人だけあまりに遅くて、ゴール時にねぎらいの拍手が湧くくらいだったから、幼いながらによく覚えている。

 

では、競走馬にとっての、生涯初の晴れ舞台は一体いつだろうか。
やっぱり、デビュー戦? と考えてしまいそうだけれど、いや、本当はそれよりもっと前に晴れ舞台を経験している。それも、とびきり重要な舞台を。

 

競走馬にとって、最初の晴れ舞台となるのは、セリ市。そしてこのセリ市は、サラブレッドが生涯で最初に経験する戦いの場でもある。

 

2歳の夏からデビューする競走馬は、当歳(0歳)あるいは1歳のときに馬主に購買される。そのうちの何割かは、競走馬のセリ市にて、同じ舞台に上がった何百頭という同世代の馬の中から馬主に選ばれる。牧場で直接交渉の末に購買される馬も多いが、多くの馬主の目に触れるセリ市は、牧場期待の馬が集まる、いわばエリートの舞台といえるだろう。