「幸福の王国」ブータンで苦しむ若者達がいる――。このニュースを耳にした時はショックでした。ブータンでさえも理想郷は難しいのか…と。

 

だからといって、この「国民総幸福量」という価値観を無理だとは思いたくありません。むしろ日本こそ、国民総幸福量の価値観を取り入れられるのでは、と思うのです。

 

そもそも“幸福”とは何でしょう? 「地位やお金=幸福」と考える人もいますが、それはちょっと違います。幸福とは「幸せだと感じること」なのです。地位やお金があっても、それに執着して失うことを怖れていては幸福とは言えません。逆にどんな状況にあっても、日常の些細なことに幸せを感じられる人は幸福と言えるでしょう。

 

ブータンの若者が苦しんでいるのは近代化によって、外からの情報が入ってきたことで、比較対象が生まれたからではないでしょうか。経済成長そのものが悪いわけではありません。しかし経済大国の状況を知り、「自分もそういう生活をしたい」、「もっと良い職につきたい」といった気持ちを抱き、“今の生活ではダメだ”と思ってしまったことが、不幸を感じることにつながっているのかもしれません。