厚生労働省が健康な食事の基準作りに乗り出した。トクホの食事版とも言えるこの基準。基準を満たせば、店で販売される弁当や定食などに「健康」マークをつけることができるそうだ。

食事版トクホ創設へ お勧め弁当・定食に「健康」マーク

 

しかし、今回の厚生労働省が主導する基準作りは、規制にしかならず、国家の成長戦略にはならないと思う。理由は2つある。

 

まず、すでに民間企業による、日本らしい食の健康ビジネスは立ち上がっている。ある健康食弁当の社長は「おいしさも価格も栄養サポートも一切妥協しない」と述べているが、本心だろう。食の安全や健康志向に敏感な日本の消費者を納得させることができなければ、ビジネスは継続できない。

 

昨年、買い物難民の貧食化が話題になり、その解決策とされたものをいくつか試してみた。ネット注文で毎日宅配されるセブンミールお惣菜セットを1週間、ワタミの宅食を1週間、管理栄養士3人と実食したが、十分に健康に配慮されたお弁当で、妊婦や授乳婦にも利用してもらえるものであった。

 

また、職員健診の採血検査で、生活習慣病発症目前の看護師に、美健倶楽部のダイエット食を実際に半年間試してもらったところ、本人も私(医師)も驚くほど検査値が改善した。

 

この分野ではすでに数社が競っており、いずれも商品情報は詳しく表示され、企業理念も高い。経験豊富な管理栄養士らのきめ細かい配慮も大きい。弁当に限らず、お店で食べる定食でも、これらの企業に任せ、消費者が賢く企業を育てれば良い。新たに基準を作ることで、むしろこれらの企業の邪魔になるのではないだろうか。