世田谷区のような高級住宅街に住んでいる人の一部に、自分の住んでいる地域を自慢したいと考える人がいるのはわかります。「世田谷が作るなら杉並も」という気持ちも理解できます。ちなみに世田谷区は品川ナンバー、杉並区は練馬ナンバーですが、両区ともに日本有数の高級住宅地をもっているだけに、「ナンバープレートの地名よりも自分の住んでいる地域のほうが上だ」と感じるのも当然です。けれど、世田谷区や杉並区にお住まいの方全員がそう考えているはずもなく…。

 

地域振興に役立つという意見もありますが、クルマのナンバープレートに地元名が付いたからといって、観光客がどっと押し寄せるなんてことが起こるはずがない。冷静に考えてみましょう。2010年から交付の始まった「富士山ナンバー」を付けて走っているクルマを見たからといった富士山に行ってみようなんて考えますか? 富士山に行きたいという気持ちは、雄大な姿を見てみたい、頂上でご来光を見てみたい、世界遺産登録されたから行ってみたい、といった動機から生まれるものであり、ナンバープレートとはなんの関係もないのです。

 

繰り返しますが「クルマのナンバーを通して地元を自慢したい」という気持ちは理解できますが、それは同時に、ある狭い地域の住民であるというプライバシーを晒すことにもつながるのです。ご当地ナンバーを欲しがる気持ちはよ~くわかる。しかしそれは希望者のみに限定するべき、というのが私の考えです。