ニートは広辞苑にも掲載され、日本ではすでに日常語として通用しているが、言葉の持つイメージはかなり幅広い。労働統計のために定義されたニートは、社会保障制度の課題であり、否定的なニュアンスであるが、日常語としては、英国での本来の意味に近いモラトリアム的なニュアンスも含んで使われる。

 

「うちの子はニートで…」「私の彼氏、今、ニートで…」など、少し自嘲的なニュアンスで使われる場合、必ずしも否定的ニュアンスだけとは限らない。地球上の多くの動物は、自分の子供がどんな一生を送るか知ることはできない。ただ、無事に次の子孫を残してくれることを期待し、あらゆる命がけの努力をする。人間の親は、子供の成長を見守ることができるのだから、まず生殖年齢まで、ちゃんと生き延びてくれた子供に感謝しなくてはいけません。

 

そして、自分の子供がニートだっていいじゃないですか。自立できないなら、親自身の人生が多少不自由になっても、とことん世話をするのが親ですそして、地球上の種として生まれたからには、適切な生殖活動が先であり、その後に、生産的活動、創造的活動がおまけについてくる。国会議員の中には「ニートは仕事もせずに、親に食べさせてもらい、税金を使った公的サービスを受け、人間失格だ」と公言する人もいると聞く。