最初に言っておく。私は、「限定正社員」構想そのものには賛成だが、現状の「限定正社員」論はかなりこじれていると感じる。そもそもの検討内容がまだ不透明な中、大手メディアもかなり間違った報じ方をしていて、議論がこじれている。そこで話題になるのは、「解雇自由」という話が中心である。これ自体、正確な事実と違うようだし、間違いである。

限定正社員論に関しては、濱口桂一郎氏のブログにたまに話題が出るので、たとえば、これらのエントリーを読んで頂きつつ、私の論をすすめることにする。
考えてみたい。
ジョブ型正社員が(貴様ぁ)解雇しやすいなんてのは大嘘
職務限定正社員に関する日経記事

 

私が「限定正社員」にそもそも期待しているのは、解雇の論理ではなく、次の点においてこれまでの日本の雇用とは違うことである。
濱口桂一郎氏の『新しい労働社会』(岩波書店2009)に書かれているように、日本の雇用契約は「空白の石版」のようなものになっている。