前回の続きです。(前回の記事はこちら
教育に関して自民党が掲げている「選挙公約」は他にもありますが、このブログの読者に直接関係するであろうものを挙げると…

 

1つは、大学の9月入学の促進です。東大が先陣を切ってこの方針を掲げたことにより、国全体で取り組むべき課題として認識されていましたが、早くも公約に入ってきました。欧米諸国等世界では9月入学が主流のため、優秀な留学生や帰国子女を獲得して競争力をつけたいという考えに基づいています。今日本は4月入学のため、日本の大学には来にくい状況があります。(もちろん、日本の高校生が外に出ていく時にも同じことが言えます)このことが、(優秀な大学ほど)社会的にも経済的にもメリットがあると考えられているわけです。

 

しかし、高校までは4月入学を変える計画ではありません。自民党案では、3月に高校を卒業してから半年間は、広い視野を養うために体験的な社会活動等(留学も入るのかな)に力を入れることができる体制を取るとなっています。大学に通う学費を稼ぐために、バイトに明け暮れる学生も出てくるかもしれませんね。一方で遊び呆けてすっかりふにゃふにゃになってしまう者も… いずれにしても、その半年間の使い方次第で、プラスにもマイナスにもなる政策だと思います。

 

2つ目は、いじめ対策です。「いじめ防止対策基本法」を成立させ、学校・家庭を巻き込んでいじめを減らしていこうという政策です。具体的には、学校の権限強化と、家庭・地域も含めた通報義務です。以前にも書いたように、学校で犯罪にあたる行為があった場合は、どんどん警察の力を借りるべきであるという方針と共に、いじめの加害者の生徒に対しては、学校長の判断で「出席停止」の措置が取れるようにするとの案です。

 

もう1つは、学校外においても、いじめを見つけた場合は、学校や警察に通報することを義務づけるという点です。これについては、なかなか難しい問題を含んでいます。何を持っていじめと言うのかの定義付けから始まって、いじめを知っていながら黙っていた者が、罰則を課せられたり、非難されたりしてしまうのかという議論もあります。

 

実際、国に先立って、各都道府県単位の条例の中で「いじめ防止」を盛り込んだところがあるのですが、この通報義務を最後になって削除しているケースがあります。例えば、子どもたちが学校でいじめの現場を見てしまった時に、先生や警察に「通報」することが義務になってしまうと、それが逆にプレッシャーになってしまったり、子ども同士で疑心暗鬼になってしまったり、マイナス面も指摘されているからです。

 

学校だけでなく、家庭・地域等全体でいじめをなくそうという取り組みには全面的に賛成ですが、「罰則」「義務」の強化だけでは、なかなか難しいということです。

維新の会の橋下さんは、もっと過激です。以前より、「義務教育でも落第・留年をどんどんさせるべきだ」と発言しています。「その学年の勉強がまともにできないのに、何で進級させるんだ」とも。さすがに、ここまでとなると様々議論が出てくると思います。勉強ができない子はいつまで経っても進級できないとなると、さすがに弊害が出てくるでしょう。学校での勉強は算数(数学)や国語だけでなく、実技科目もあるわけで、これはどうするのかとか、徳育の部分、つまり人間性に問題があると見られる生徒をどうするのかとか…

 

子どもは競争をさせるべきだという考え方や、(限定的な)体罰容認論と共に、石原さんも教育に関してはほぼ同じ考えを持っています。教育政策に関して、注目される存在であることは間違いありません。